開催日時:2018年8月26日(日) 13時~
会場:高岡市生涯学習センターホール(ウイング・ウイング高岡4F)
大会終了後交流会も開催されました。
〇豊橋西高校
「柔らかなこの風だけは守りたい」ダムになりゆく村を見下ろし
先鋒 峯田 静里香
色のない夜を迎える裏通り季節外れの風鈴が鳴る
中堅 北川 順子
春風が頬をふわりとなでたから今から君に会いにいきます
大将 大山 詩歩
VS
〇富山中部高校
強風に折れたビニール傘さしてクラゲのようにただよう私
先鋒 稲垣 実里
白南風を背に受け響く友の声ア・イ・ウ・エ・オ・ア・オ川面を越えて
中堅 扇原 野々花
頬をなで吹きぬける風振り向けばブランコ揺らすあのときの君
大将 沢越 耕
勝利=富山中部高校
〇東京学館新潟高校
蜂蜜はスプーン三杯ヨーグルト風邪引き夜の母さんの味
先鋒 武 千紘
クリームパンクロワッサンにチョココロネ朝の香りを運ぶ風たち
中堅 谷内田 一葉
まだ苦い珈琲ミルク混ぜて飲む風葉「青春」一人読む時
大将 鈴木 恋奈
VS
〇城南高校
制服の裾を揺らしたあと風は誰かの髪を優しく撫でた
先鋒 岩永 凌佳
潮風の香る故郷を思い出す泥で汚れた白黒写真
中堅 森山 佑樹
空っぽの肺を満たした夏風に羽化した蝉の孤独を想う
大将 河野 友希
勝利=城南高校
〇金沢錦丘高校
校門に白梅あるを風吹けば女子高生の白き挿頭に
先鋒 髙橋 このみ
片思ひいつも寂しい風が吹くときに熱きて球体となり
中堅 山本 菜々香
あいの風吹くみづぎはの砂を噛む足裏白く貝の増えくる
大将 池ヶ谷 美宇
VS
〇宮崎西高校
初めてのおそろいは春の川風の中でかじった揚げたてコロッケ
先鋒 宮本 陽香
先生と風神の腹眺めつつ内臓脂肪を気にする五限
中堅 江藤 奏子
くるくると空を向けない風見鶏わたしは何をしたいのだろう
大将 上村 萌々香
勝利=宮崎西高校
〇八尾高校
お転婆の風まといつつ並び行く時に制服のしわ伸ばしつつ
先鋒 番匠 夏子
あいの風いたく吹く日ぞ曾祖母はふるさとの地にいま眠りゆく
中堅 四柳 葉優
春風はおだやかにわが背を押す「会長」として歩み出だす日
大将 荒山 奈優
VS
〇高岡南高校
日焼けした詩集の匂い白南風が樹下におきゆく十七の父
先鋒 谷崎 伶
風のうわさ「気にはしない」と決めたけど弁当の味すこしもしない
中堅 谷村 未来
静寂をかき消し過ぎる春一番「風立ちぬ」という言の葉思う
大将 大能 和也
勝利=高岡南高校
○富山中部高校
便せんに筆を走らせ綴れども「好き」と書けずに夜は更けゆく
先鋒 沢越 耕
「ばかみたい」言いつつ母はまた走る42.195キロ
中堅 稲垣 実里
海開き前の波へと走る君わたしを置いて夏を始めた
大将 扇原 野々花
VS
○城南高校
走る雲追いかけていく子供らはキャプテン・キッドの冒険のよう
先鋒 森山 佑樹
夕立が走り去ってく濡れた靴もういいやって水溜り踏む
中堅 河野 友希
いっせーのせーで真逆に走ってもどこかで会える地球は丸い
大将 岩永 凌佳
勝利=富山中部高校
○宮崎西高校
口癖は「廊下走るな」先生が揚げパン目指し全力疾走
先鋒 上村 萌々香
父さんのスリッパ握り走る母ただいまゴキブリやや優勢です
中堅 江藤 奏子
肺の奥へ動脈の梢伸びてゆく三千メートル走り切るとき
大将 宮本 陽香
VS
○高岡南高校
軽やかに筆走らせるあのこの手キャンバスの上へ桜咲き満つ
先鋒 谷村 未来
応援の練習はじまる学校を轟きとともにアポロン走る
中堅 谷崎 伶
遠くから見ても君だと分かるからその走り方は変えないでくれ
大将 大能 和也
勝利=宮崎西高校